※本記事は、自社サイトの記事更新を自動化するために実際に構築した仕組みの記録です。
- SEOで重要な役割を持つ「記事更新」と「更新頻度」の2つをAIに担わせられるのでは、と気づいたのがきっかけで構築
- Make(無料枠)とDify(AIワークフロー)を組み合わせ、「最新情報を検索→AIが整形→WordPressの記事を自動更新」という一連の流れを構築
- 月次・日次で実際に更新を回してみたが、Search Consoleを見る限り目立った流入増加は見られなかったのが正直な結果
- Make・Difyとも無料枠には具体的な上限があり、「量産しない限り費用対効果は低い」というのが率直な結論
AIの進化を見ていて「これは使えそうだ」とピンときたのは、SEOにおいて重要な役割を持つ「記事更新」と「更新頻度」という2つの要素を、AIに担わせられるのではないか、という点でした。
当サイトでは業界ごとの市場規模を紹介する記事をいくつも公開していますが、こうした記事には「公開した瞬間から、数値がどんどん古くなっていく」という共通の悩みがあります。
毎回手作業でデータを調べ直して記事を書き換えるのは正直かなりの手間です。そこで、「最新の市場データを自動で調べて、記事を自動で書き換える」仕組みを作ってみました。今回はその第一弾として、カイロプラクティック業界の市場規模記事で試してみた記録を公開します。
作った仕組みの全体像
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② Difyの中で、AIが最新の市場データをWeb検索(矢野経済研究所・富士経済・厚生労働省などのキーワードで検索)
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③ 検索結果をAI(LLM)が「年度別の推移表・市場動向の解説・参照元URL」という決まった形式に整形
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④ Makeが、WordPressの該当記事を取得し、整形された最新情報で記事を自動更新
ポイントは、AIに「なんとなく調べて」と丸投げするのではなく、検索キーワードと出力フォーマットを事前にきっちり指定していることです。これにより、毎回バラバラな形式で返ってくることなく、記事にそのまま使える形でデータが整形されます。
やってみて良かった点
- データが古くなった記事を、人が気づかないまま放置してしまうリスクを減らせる
- 一度仕組みを作れば、検索キーワードとWordPressの投稿IDを差し替えるだけで、他の業界記事にも横展開できる。実際に「新しい業界を追加する時の手順書」も自分用に作成した
- AIに「検索→整形」までを任せることで、人の作業は仕組みの見直し・チェックだけに絞れる
無料枠という、想像以上に大きな壁
実際に運用してみて一番痛感したのは、無料枠の制約が想像以上にシビアだったことです。
- Makeの無料枠:同時に動かせるタイマー(自動実行のスケジュール)は最大2つまで。つまり、この仕組みで自動更新できる記事は、実質2本が上限でした
- Difyの無料枠:作成できるAIアプリ(今回のようなワークフロー)は最大5つまで。業界を増やすにも、そもそもの作成数に天井があります
上記の枠を超えて記事数を増やそうとすると、月額数千円〜の課金が必要になります。「まずは無料で試したい」というスモールスタートの発想自体が、この時点でかなり窮屈になる設計でした。
実際にやってみた結果
今回はMakeの無料枠でできる範囲の中で組んだため、記事によって月次更新と日次更新を使い分けながら、実際にしばらく運用してみました。
率直な結果を言うと、Search Console(通称「サチコ」)を見る限り、目立った流入増加は見られませんでした。「更新すればすぐ順位が上がる」というほど単純な話ではない、というのが今のところの正直な感想です。
つまずいた点・デメリット
実際に組んでみると、効果測定以外にも細かい落とし穴がいくつかありました。
- API連携のもろさ:複数の外部サービスをAPIでつなぎ合わせているため、それぞれの仕様変更に振り回されやすいのが最大のデメリットです。特に、これまで無料だった機能が急に有料化されるなど、こちらの都合と関係なく前提が変わることがあり、継続的なメンテナンスが必要になります
- 利用上限に関するエラー:アクセスが集中すると出るエラーや、参照先が見つからないエラーにも実際に遭遇しました。実行頻度の見直しや接続設定の調整で今のところ回避できていますが、「動いていて当たり前」ではない、という前提で扱う必要があると感じています
- AIモデルの利用枠切れ:使用しているAIモデルの利用可能枠が切れて動かなくなることがあり、定期的な残高・請求設定の確認が必要だと分かった
- APIキーの管理:外部サービスを連携する際にAPIキーをそのまま設定画面に貼り付けるため、画面をキャプチャして共有する際は写り込みに注意が必要(気づいたらキーを再発行するのが安全)
- 「取得してから更新する」処理の意味づけ:記事を自動更新する前に、いったん既存の記事を取得する処理を挟んでいるが、これが「本文の一部だけ差し替えるため」なのか「存在確認のため」なのか、自分の中でも運用ルールとして明文化しておかないと、後で見返した時に意図を忘れてしまう
結論:今の規模では、正直まだ「元が取れて」いない
ここまでの結果を踏まえた、今のところの率直な結論です。「2記事を自動化するために複雑な設定を組むより、月1回程度なら手動で更新した方が、作業時間は短く、内容の充実度(品質)もむしろ高い」というのが実感です。
仕組みとしては、検索キーワードと更新対象の記事を差し替えるだけで他の業界記事にも横展開できるので、技術的には面白い挑戦でした。ただし、無料枠の制約で運用できる記事数がごく少数にとどまる以上、大量の記事を量産する見込みがない限り、費用対効果は極めて低いというのが今の評価です。有料プランへの移行も視野に入れつつ、引き続き検証していきます。
AIを使えば自分で仕組み化できる時代です。
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WRITER PROFILE
Web Marketer / Director
10年以上のキャリアを持つWebマーケター。EC・D2C領域からB2Bのリード獲得まで、多岐にわたる業種で「0からの集客基盤構築」を行ってきました。 広告運用だけでなく、制作からLPO、SEO、EFOまで幅広く手がけています。今のお客様にとって本当に必要なことを一緒に考え、着実に成果を積み上げていくスタイルを大切にしています。また、最近では当サイトでも発信している通り、先端AIを実務に活用することで、より効率的で精度の高いマーケティング支援を追求しています。


